「オリンピックは選手ファースト」は必ずしも正しくない!!

新型コロナ感染症の影響で、オリンピックの通常開催が危ぶまれています。通常開催か、延期か、中止か、また延期であれば秋なのか、1年後か、2年後か?このままでは選手選考のための予選もできない。選手ファーストで、選手のことを考えて、通常開催は控えよと声高に叫んでいる人が見受けられます。中には、元オリンピック選手もいて、全く分かっていないなあとガッカリするばかりです。

スポーツの祭典であるオリンピックは華々しく、選手も良い記録が出せるように最高のコンディションで臨んでほしいと思います。それを否定する人は誰もいないでしょう。一方でオリンピックには莫大な費用がかかっているのです。場所の確保や選手村の設立運営、役員や審判の手当て、ドーピング検査の費用、メダル代金など挙げ出したらキリがありません。そのお金を全て選手が参加費で払っているのならば、選手ファーストは揺るぎありません。しかし現実は、費用のほとんどはスポンサー企業が負担しているのです。

参加を希望する選手がいても、大会が参加費で賄えない場合は、スポンサーファーストで、スポンサーの意向に合わせるしかないのです。それはオリンピックに限らず、どんなスポーツ大会や文化的な催しでも同じです。そういう意味で、オリンピックのスポンサーは多くの一般企業であり、また何よりも国や東京都なのです。体調・コンディションは選手ファーストですが、運営や開催はスポンサーファーストと言わざるを得ません。こうやって書けば、納得されると思いますが、感情に流されて誤解されている風潮が強いと思います。

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