海で漂流し、数日間飲まず食わずでいれば痩せてしまいますが、それは運動したからではありませんね。それでも脂肪は燃えて、痩せたのです(ちなみに筋肉も無くなってしまっています)。そう考えると、脂肪が燃焼するのは、有酸素運動に限りません。実は、安静時や睡眠中だって燃焼しているのです。「脂肪を燃やすには有酸素運動しかない」と思っていたら、それは大きな間違いであることに気付いてください。これが大前提です。
減量するためには20分以上の運動時間が必要とされていましたが、最近の研究では、一日のうちに30分の運動を一回するのと、10分ずつ3回に分けて運動を行うことでは効果に差がないことがわかりました。つまり、同じ運動で合計時間が同じであれば、一度にしても複数回にわけても効果は同じということです。(厚生労働省、内臓脂肪減少のための運動参照)
運動で消費されるカロリーは、運動強度(メッツ)×時間で決まります。したがってジョッギングの場合、走行距離が同じなら、普通の速さで60分走っても、2倍の速度で30分走っても、消費カロリーは変わらないのです。また、途中で休憩しても運動消費カロリーは変わりません。別の見方をすると、低強度の運動ではエネルギー消費量を増大するためには長い運動時間が必要となるのです。